指導案内・学習ガイドを開く

英単語は分かるのに長文が読めないときの確認法

知っている単語を訳して並べても、英文の意味がつながらない。そんなときは、単語をさらに増やす前に、どこまで読めていて、どこで読み違えたのかを確かめてみましょう。

作成:黒田塾|公開:2026年9月15日/内容更新:2026年9月16日|指導担当:黒田清友

このページでは、一文の骨格、指示語・省略、段落の論理を、基本3問と再確認3問の計6問で確認します。点数による能力判定ではありません。間違えた理由から、次の復習を選ぶための練習です。

問題と解説を、紙でも使えます

無料PDFの問題1ページ目。基本の例題1・2と解答記入欄の見本
全10ページ:問題4ページ・全文和訳と解説6ページ

基本3問と再確認3問を同じPDFに収録。問題ページと解説ページを分けています。登録不要・無料で利用できます。

英語の読み方チェック6問 PDFを保存

全文和訳・解答・誤読の理由付き。下のHTML本文にも同じ問題と解説があります。

最初に、読めない場所を3つに分ける

長文が難しい理由は一つではありません。たとえば単語の意味を知っていても、誰が何をする文なのかを取り違えることがあります。一文ずつ訳せても、thisが何を指すか、具体例がどの主張を支えているかが分からない場合もあります。

つまずく場所答案・読み方に出る兆候確認すること
一文の構造単語の訳は合うが、誰の動作かが逆になる主語・動詞と、名詞を説明する部分を分ける
文どうしのつながりthisやitを「これ」「それ」のまま読み進める指している内容を具体的な日本語に置き換える
段落の論理一部の文には合うが、筆者の結論には合わない選択肢を選ぶ問題提起・具体例・対比・結論の関係を説明する

語彙の不足、話題の背景知識、時間制限も関係します。この3分類だけですべてを説明するものではありません。まず基本の例題1〜3を解き、解説と照合してください。例題4〜6では、別の英文でも同じ読み方を使えるか確認します。

例題1:単語ではなく、一文の骨格を読む

以下の例題は、このページのために作成したオリジナル問題です。実際の入試問題や受講生の答案ではありません。

The advice the teacher gave the students helped them revise their plans.

問:この文で「計画を修正する助けになった」のは何ですか。また、誰の計画ですか。

語句:advice=助言、revise=修正する。

解答・和訳・考え方を読む

解答:先生が生徒たちに与えた助言が、生徒たち自身の計画を修正する助けになった。

和訳:先生が生徒たちに与えた助言は、生徒たちが自分の計画を修正するのに役立った。

文全体の主語はThe advice、中心となる動詞はhelpedです。その間のthe teacher gave the studentsは、どのような助言なのかを説明しています。「先生が生徒たちに与えた」という説明が、adviceの後ろに付いています。

この部分はthe advice that the teacher gave the studentsと関係代名詞を補って考えられます。gaveは「先生が生徒たちに助言を与えた」という説明部分の動詞で、文全体の主語adviceに直接対応する動詞ではありません。

helped them reviseは「彼らが修正するのを助けた」。この文ではthemとtheirはthe studentsを指します。「先生が計画を修正した」と読むと、動作の担当者を取り違えています。

よくある誤読:最初に見つけたgaveだけを文の中心と考えると、後ろのhelpedがどこにつながるか分からなくなります。まず名詞への説明を括弧に入れ、The advice [the teacher gave the students] helped them revise their plans.という骨格を確認してください。

例題2:thisが指す内容を言葉にする

Mina wrote down why each of her answers was wrong instead of simply copying the correct answers. This helped her notice a pattern in her mistakes.

問:Thisが指す内容を、具体的に日本語で説明してください。

語句:instead of=〜する代わりに、pattern=共通する傾向。

解答・和訳・考え方を読む

解答:ミナが、正解をただ写すのではなく、自分のそれぞれの答案がなぜ間違っているのかを書き出したこと。

和訳:ミナは正解をただ写す代わりに、自分のそれぞれの答案がなぜ間違っているのかを書き留めた。このことが、間違いに共通する傾向に気づく助けになった。

Thisはここでは前の文で述べた行動を受けています。直前にある名詞the correct answersだけを指すと考えると、「正解が傾向に気づかせた」という内容になり、行動の違いが抜け落ちます。

instead of以降は、実際に行ったことと対比される行動です。行ったのは「理由を書き出すこと」で、「ただ正解を写すこと」ではありません。なぜ誤答したかの記録が残るので、複数の誤答に同じ理由があると気づける、という関係です。

確認の仕方:Thisを自分の説明に置き換えて、「誤答の理由を書き出したことが、間違いの傾向に気づく助けになった」と読んでみます。前後の内容がつながれば、根拠を伴った読みになります。

ただし、thisが常に前の一文全体を指すわけではありません。指示語の範囲は、その都度、前後の内容から判断します。

例題3:具体例から、筆者の主張を取り出す

A study plan may look impressive because it fills every hour. Yet a full timetable leaves little room for unexpected difficulties. For example, one difficult exercise can take twice as long as expected. A useful plan should therefore include some unassigned time.

問:筆者の主張として最も適切なのはどれですか。選んだ根拠も本文から示してください。

  1. 見た目の立派な計画ほど、実行しやすい。
  2. 難しい問題には、いつでも予定の2倍の時間を割くべきだ。
  3. 予定外の難しさに対応できるよう、使い道を決めていない時間も計画に含めるべきだ。

語句:impressive=立派な、unexpected=予想外の、unassigned=割り当てていない。

解答・和訳・考え方を読む

解答:C。最後の文のshould therefore include some unassigned timeが主張を直接示しています。理由は、2文目の「予定外の難しさに対応する余地がほとんどない」という問題点です。

和訳:学習計画は、すべての時間を埋めているために立派に見えるかもしれない。しかし、予定が詰まった時間割には、予想外の難しさに対応する余地がほとんどない。たとえば、難しい問題を一つ解くのに、予想の2倍の時間がかかることがある。したがって、役立つ計画には、使い道を決めていない時間をいくらか含めるべきだ。

1文目は「見た目のよさ」です。2文目のYetで、実際には問題があると話が転じます。3文目のFor exampleは、その問題が起こる場面を示しています。4文目のthereforeは、前の説明を受けた結論です。

Aはlook impressiveという見た目の評価を「実行しやすい」という実用性の評価に変えています。本文が区別しているものを同じにしてしまった選択肢です。

Bはcan takeという「かかることがある」という可能性を、「いつでも割くべきだ」という一律の指示に変えています。また、具体例に出てきた2倍という数字は、全問題の時間配分の基準ではありません。

読解のポイント:本文と同じ単語や数字が選択肢にあっても、意味が合うとは限りません。「可能性か義務か」「一例か一般的な主張か」まで照合します。

別の英文で、同じ読み方を使えるか確認

例題4:説明が長い文でも、主語と動詞をつなぐ

The proposal the students expected the committee to approve was rejected because it would reduce access to the library.

問:生徒たちは、誰が何を承認すると予想していましたか。実際に却下されたものと、その理由も、日本語で説明してください。

語句:proposal=提案、committee=委員会、approve=承認する、reject=却下する、access to=利用する機会・利用のしやすさ。

解答・全文和訳・誤読の理由を読む

解答:生徒たちは委員会がその提案を承認すると予想していた。しかし、その提案は、図書館を利用する機会を減らすことになるため、却下された。

全文和訳:生徒たちが委員会に承認されるだろうと予想していたその提案は、図書館を利用する機会を減らすことになるため、却下された。

文全体の主語はThe proposal、対応する述語はwas rejectedです。途中のthe students expected the committee to approveは、どの提案なのかを後ろから説明する部分です。まずThe proposal [the students expected the committee to approve] was rejectedと区切ります。

説明部分ではthe studentsがexpectedの主語です。expect A to doは、Aがdoすることを予想するという形で、ここではthe committeeがapproveという動作をする相手に当たります。「生徒たちが委員会を承認した」ではありません。承認の対象は、文頭のthe proposalです。

関係代名詞を補うと、The proposal that the students expected the committee to approve ...となります。このthatはapproveの目的語に対応します。approveの後ろにthe proposalをもう一度置くと、同じ目的語を二重に表してしまいます。

expectedは予想、was rejectedは実際の結果です。生徒の予想と結果は一致していません。because以降が却下の理由で、itはthe proposalを受けています。would reduceは、その提案を実行した場合に見込まれる影響です。実際に図書館の利用機会がすでに減った、とまでは書かれていません。

自己確認では、①承認するはずだと予想されたのは委員会、②承認・却下の対象は提案、③却下の理由は図書館の利用機会が減ること、の3点を確認してください。例題1が読めても、この3点を混ぜた場合は、長い名詞の説明を括弧に入れて読み直します。

確認点:予想と実際の結果を分け、主語・動詞・承認の対象を説明できる。

別の英文で、同じ読み方を使えるか確認

例題5:代名詞と、省略された動作を補う

To reduce queues, the library extended its opening hours and added a self-service return box. The longer hours helped evening visitors, but they did not make the morning queue shorter. The return box did: people returning books no longer had to wait at the desk.

問:theyは何を指しますか。また、The return box didのdidが受けている動作を補い、二つの対策がそれぞれ何に役立ったのかを説明してください。

語句:queue=待ち行列、extend=延ばす、self-service return box=利用者が自分で本を入れられる返却ボックス、no longer=もはや〜ない。

解答・全文和訳・誤読の理由を読む

解答:theyは延長された開館時間を指す。The return box didは、The return box made the morning queue shorterという内容。開館時間の延長は夕方の利用者に役立ち、返却ボックスは朝の待ち行列を短くするのに役立った。

全文和訳:待ち行列を減らすため、図書館は開館時間を延ばし、利用者が自分で本を返せるボックスを設置した。開館時間が長くなったことは夕方の利用者に役立ったが、朝の待ち行列を短くはしなかった。返却ボックスは朝の待ち行列を短くした。本を返す人は、もはや窓口で待つ必要がなかったからである。

二つの対策を分けて整理します。第一の対策はopening hoursを延長したこと、第二の対策はreturn boxを加えたことです。続く文は、二つの対策の効果を比べています。

theyの先行する内容はThe longer hoursです。直前のevening visitorsは複数形ですが、「夕方の利用者が朝の列を短くしなかった」という話ではありません。The longer hoursを主語に、helpedとdid not makeという二つの説明がbutでつながっています。最も近い複数名詞に機械的に結び付けないことが大切です。

The return box didのdidは、前のmake the morning queue shorterという動作を繰り返さずに受けています。過去形の文として書き直すとThe return box made the morning queue shorterです。前の文がdid notでも、ここはdidなので肯定になります。「返却ボックスも短くしなかった」ではありません。

コロンの後ろでは、本を返す人が窓口に並ぶ必要がなくなったことを説明しています。この事情が、返却ボックスによって朝の列が短くなったという読みを支えます。後続の説明まで確認することで、didをhelped evening visitorsの繰り返しだと読む誤りを避けられます。

①theyを具体的な名詞句に置き換える、②didが繰り返さずに表している動作を補う、③肯定か否定かを確認する、の順に読み直してください。本文は、列が完全になくなったことや、すべての利用者に効果があったことまでは述べていません。

確認点:theyの内容、didが受ける動作、肯定・否定を区別できる。

別の英文で、同じ読み方を使えるか確認

例題6:改善した点と、残った問題を分ける

A school introduced online homework because teachers expected automatic reminders to reduce late submissions. In the first month, fewer students missed the deadline. However, some students still submitted answers they could not explain. The school therefore kept the reminders but added a short question asking students to describe one step in their solution. Meeting a deadline and understanding the work were treated as separate goals.

問:この学校が取った対応を最も適切に説明している選択肢を選び、残した対策と追加した対策の目的を、本文の表現を根拠に説明してください。

  1. 締切を守ることと理解することは別なので、通知をやめ、解法説明だけを宿題にした。
  2. 提出の遅れへの対策は残し、それとは別に、理解を確かめる解法説明を追加した。
  3. 自動通知で締切を守れるようになれば理解も改善するため、解法説明は省略した。
  4. 説明できない生徒が残ったので、締切を守る生徒が増えたという結果も否定した。

語句:automatic reminder=自動の通知、late submission=提出の遅れ、deadline=締切、solution=解答・解法。

解答・全文和訳・誤読の理由を読む

解答:B。自動通知は提出の遅れを減らすために残し、解法の一段階を説明させる問いを、理解を確かめるために追加した。根拠はkept the reminders but added ...と、最後のseparate goals。

全文和訳:ある学校は、自動通知によって提出の遅れが減るだろうと教師たちが考えたため、オンラインの宿題を導入した。最初の月には、締切に遅れる生徒が減った。しかし、依然として自分では説明できない答えを提出する生徒もいた。そこで学校は通知を残しつつ、解法の一段階を説明するよう求める短い問いを追加した。締切を守ることと、課題の内容を理解することは、別々の目標として扱われた。

1文目は導入の目的、2文目は改善した点、3文目は残った問題です。4文目が対応、5文目が二つの目標の整理になっています。Howeverがあるからといって、それまでの改善がすべて否定されたわけではありません。

fewer students missed the deadlineは、締切に遅れる生徒が減ったという意味です。誰も遅れなくなったとは書かれていません。一方、some students still ...は、一部の生徒に理解の問題が残っていることを示します。締切と理解は、異なる観点の評価です。

kept the remindersとadded a short questionを分けて読みます。keptは通知を維持したこと、addedは問いを新たに加えたことです。置き換えた、廃止した、という意味ではありません。問いが求めるのは解法の一段階の説明です。

Aは通知をやめたという部分がkeptと逆です。Cは説明を省略したという部分がaddedと逆で、締切を守れば理解も改善するという因果関係も本文にはありません。Dは、理解の問題が残ったことを、締切に関する改善の否定にすり替えています。

Bを選んだだけで終わらず、「提出の遅れ」と「理解」の二つを分け、どの対策が何に対応するかを説明できるか確認してください。本文は、追加した問いによって理解が改善したという実施後の結果までは報告していません。導入した対策と、確かめられた成果も区別します。

確認点:提出状況と理解を分け、通知の維持と説明問題の追加を本文から説明できる。

間違えた場所に合わせて復習する

例題1でつまずいた場合

短い英文で、主語・動詞・名詞への説明を分ける練習をします。訳を丸暗記する前に、「何が、どうした文か」を言葉にしてください。今回ならadviceがhelpedの主語であることを説明できるかが確認点です。

例題2でつまずいた場合

指示語を見つけたら、指している内容を具体的に書きます。最も近い名詞に機械的に結び付けず、置き換えた文が前後の説明とつながるか確認します。正解を写すだけでは、どこまでを指すかの判断を練習できません。

例題3でつまずいた場合

各文を「見た目の評価」「問題点」「具体例」「結論」のように短く整理します。接続語だけを覚えるのではなく、何と何が対比され、何が結論の理由なのかを説明してください。

どの場合も、解説を閉じてもう一度根拠を説明し、別の英文でも同じ判断ができるか確かめます。同じ問題の正解を覚えたことと、初めて見る英文を読めることは区別する必要があります。

復習を一週間の予定に組み込むための学習計画シートを使う

自己記録から、次の復習を決める

答えの一致だけでなく、本文のどこを根拠にしたかまで説明できたかを記録します。これは記述答案の自動採点や学力診断ではありません。

基本の例題1・2・3は、それぞれ例題4・5・6と組にして振り返れます。同じ答えを覚えたのか、別の英文でも同じ判断ができるのかを区別してください。

読み違えた箇所や復習メモをもとに相談内容を整理する

短文は読めるのに、長文になると止まる場合

この6問は短い確認用の問題です。すべて正解しても、入試長文に十分対応できると判定することはできません。実際の長文には、未知語、複雑な構文、話題の知識、情報量、制限時間など別の負荷があります。

次は普段の教材で、時間を測ったときと、時間をかけて読み直したときの違いを記録してください。時間をかければ根拠を説明できるなら、読む途中で止まる箇所を絞ります。時間をかけても説明できなければ、語彙・構文・文脈のどこが分からないかを確認します。

相談するときは、教材名だけでなく、読めなかった文、自分の訳、選んだ答え、そう考えた理由があると具体的です。黒田塾では、語彙・構文から長文読解、和訳、説明問題、英作文まで、答案に現れた課題を扱います。

大学受験の英語指導と学習管理について読むオンライン受講の進め方を確認する

文法事項の参考と教材の位置づけ

6問の英文・設問は黒田塾のオリジナルです。学校や図書館の記述は説明用の設定で、実際の研究・受講生の記録ではありません。

関係代名詞の省略とdoによる繰り返しの回避については、Cambridge Dictionaryの文法解説を参照できます。例題4では承認の対象、例題5では肯定・否定と前後関係を具体的に確認しています。

Cambridge:Relative pronounsCambridge:Substitution

教材の編集方針・誤りの連絡について

今の学習状況を、ご相談ください。

黒田清友が学習の課題をうかがい、必要な支援を提案します。無料相談はオンラインで30分程度です。

LINEで無料相談する

このページで気づいた課題から、相談内容をまとめる